「それ塾で使わないって言われた…」
小3の息子からそう言われた瞬間、私は固まりました。
私は30年前、中学受験を経験しています。
算数が得意で、特に「面積図」を使った解法は自信がありました。
その経験を活かして息子に教えたいと考えたんです。
「まさか…私が習った方法が、今は『使わない』の?」
調べれば調べるほど、30年前と今の中学受験の違いに愕然としました。
現在、元国際線CAから転職して総合職で働く2児の母。
SAPIXに通う小3長男の勉強を見ながら、
「親世代の常識が全く通用しない」現実を目の当たりにしています。
この記事では、私が発見した「30年前と今の中学受験の違い」を実録レポートします。
衝撃1:私が習った「面積図」は今のSAPIXで教えていない
30年前の私
面積図を使ってこう解いていた:

和差算、つるかめ算、速さの問題… 長方形を描いて、縦×横=面積の関係で様々な問題を解いていました。
「これが算数の基本!」と塾で習い、それで志望校に合格しました。
2025年のSAPIX
公式カリキュラムを調べた結果:
- ✅ 教えているのは「線分図」
- ❌ 「面積図」という言葉は公式サイトに一切出てこない
息子のテキストを見ても、和差算は線分図で解く方法しか載っていませんでした。
私:「え…じゃあ私が習ったのは何だったの?」
プロ講師の衝撃発言
さらにショックだったのが、元SAPIX講師のプロ家庭教師のブログ記事。
「面積図という解法。既に時代遅れ!?」
- 昔は様々な問題を面積図を用いて解いていた
- しかし10年ほど前、SAPIXでは「今はもうその問題で面積図は使わないよ」と言われる程、廃れていた
- 御三家合格者で面積図を多用する子は見たことがない
(算田数太郎の中学受験ブログより)
完全に時代遅れになっていた。
衝撃2:「全部の宿題をやってはいけない」という新常識
30年前の私
塾の宿題は全部やるのが当然
- 出された課題は全てこなす
- 復習プリントも全問解く
- 「やり切ること」が美徳
親も私も、それが当たり前だと思っていました。
2025年のSAPIX
去年、息子さんを開成に合格させたママ友から聞いた言葉:
「塾の課題を全部やったら、子どもが壊れるよ」
「無理。時間的に絶対無理。中学受験で一番大変なのは、親が宿題や課題を精査すること。子どもに必要な練習を見極めることなの」
精査?見極め?
言われてみれば、息子のSAPIXの宿題量は膨大です。
- デイリーサピックス
- 基礎力トレーニング
- 復習プリント
- 各教科の宿題
これを全部やっていたら、本当に睡眠時間が削られます。
30年前:「全部やる」が正解 2025年:「必要なものを選ぶ」が正解
衝撃3:「暗記」より「本質の理解」が求められている
30年前の私
特殊算の解法パターンを暗記
- 和差算はこの解き方
- つるかめ算はこの解き方
- 旅人算はこの解き方
パターンを覚えて、当てはめて解く。 それで十分、合格できました。
2025年のSAPIX
「なぜそうなるのか?」を問われる
息子のテキストを見ると、解法の「なぜ?」を考えさせる問題が多い。
例えば、プロ講師はこう指摘しています:
「面積図は、濃度や速さの関係式を、その意味を理解することなく機械的に処理して解くために開発されたようなもの。難関校の入試問題は、本質の理解を避けた図を使って解こうとする受験生が通用するほど甘くはない」
パターン暗記 → 本質理解
この転換が起きていました。
衝撃4:入試問題のトレンドが完全に変わっている
30年前の私が解いていた問題
- 典型的な特殊算
- パターン通りに解ける
- 計算力があれば対応可能
2025年の難関校入試
SAPIXの公式サイトより:
「近年の入試では図やグラフ・統計などを読み取り、分析することが求められたり、複数の分野にまたがるようなテーマが問われたりする問題が数多く出題されます」
思考力、分析力、応用力
単なる解法パターンの暗記では太刀打ちできない問題が増えている。
衝撃5:親の役割が「教える」から「精査する」に変わった
30年前の私の親
- 宿題の丸つけ
- 分からない問題を教える
- 塾の送り迎え
これが親の役割でした。
2025年の私(SAPIX保護者)
開成ママから学んだ親の役割:
- 情報を集める
- 今の入試トレンドは?
- 塾の方針は?
- プロの意見は?
- 我が子に必要なものを見極める
- この課題は必要?
- この解法は今も有効?
- うちの子のレベルに合ってる?
- 精査して取捨選択する
- やる課題/やらない課題
- 深くやる分野/流す分野
親が「プロデューサー」になる時代。
私が出した結論:親世代の成功体験は通用しない
でも、経験は無駄じゃない
30年前の私の受験経験は、確かにそのまま息子に当てはまりません。
でも:
- 中学受験の大変さは分かる
- 算数のつまずきポイントは共感できる
- 子どもの気持ちに寄り添える
大事なのは、「私はこうだった」を押し付けるのではなく、「今の子どもには何が必要か」を考えること。
我が家の方針
1. SAPIXの方針を最優先
- 塾が「線分図」と言うなら線分図
- カリキュラムを信頼する
2. プロの意見を参考に
- ブログ、YouTube、書籍で情報収集
- 複数の意見を比較
3. 「面積図」も完全否定はしない
- 小3の和差算レベルなら、複数の考え方を知るのもアリ
- ただし「これが正解」とは教えない
- 高学年の速さ・濃度では使わない
4. 本質の理解を最優先
- パターン暗記ではなく「なぜ?」を考える
- 一つ一つ丁寧に理解させる
【実践編】30年前の私が今作った、面積図・線分図練習ツール
Excel VBAを使いこなす私が、息子のために作った問題自動生成ツールです。
📐 和差算・倍数算 練習ツール
30年前に中学受験を経験したママが、息子のために作りました
• このツールは小3〜小4の基礎練習用です
• 塾で習った方法(線分図など)を最優先してください
• 高学年の速さ・濃度問題には使用しないでください
• 面積図は「図を描いて考える練習」であり、これだけで十分ではありません
線分図でも面積図でも、どちらの方法で解いてもOKです。大事なのは「図を描いて関係性を整理する力」をつけることです。
難易度を選ぼう
コンセプト:
- 線分図でも面積図でも、どちらでも練習できる
- 難易度を段階的に上げられる
- ただし、使う場面は限定的(小3〜小4の和差算・倍数算のみ)
使い方の注意:
- ✅ 小3〜小4の基礎練習用
- ✅ 塾で習った方法を優先
- ❌ 高学年の速さ・濃度問題には使用不可
- ❌ これだけで十分とは思わない
30年前と今の違い【比較表】
| 項目 | 30年前(私の時代) | 2025年(息子) |
|---|---|---|
| 解法 | 面積図中心 | 線分図中心 |
| 学習方針 | パターン暗記 | 本質理解 |
| 宿題 | 全部やる | 精査して取捨選択 |
| 入試問題 | 典型問題中心 | 思考力・分析力重視 |
| 親の役割 | 教える・丸つけ | 精査する・判断する |
| 情報源 | 塾と参考書のみ | ブログ・YouTube・SNS多数 |
まとめ:中学受験は進化している。親も進化しないといけない
30年前の私が今、息子の中学受験で学んだこと:
- 親の成功体験は通用しない
- 時代が変わった
- 入試も変わった
- 指導法も変わった
- でも、親の経験は無駄じゃない
- 子どもの気持ちが分かる
- つまずきポイントが見える
- 寄り添える
- 大事なのは「精査する力」
- 情報を集める
- 専門家の意見を聞く
- 我が子に必要なものを見極める
- 「今の子ども」を見る
- 「私はこうだった」ではなく
- 「この子には何が必要か」を考える
愕然としたけど、これが2025年の中学受験。
親世代も、子どもと一緒に進化していかないといけない時代なんだと、痛感しています。


